現代において、家を持つことは大きな責任とコストを伴います。
特に外壁塗装は、家の美観を維持し、さまざまな気象条件から家を守る重要な役割を果たしています。
しかし、全面塗装と一部塗装では、費用対効果、持続性、美観の維持など、多くの面で違いが生じます。
この記事では、コスト意識が高く、効率的な家のメンテナンスを重視する家主に向けて、外壁塗装の一部塗装におけるメリットとデメリットを、具体例を交えながら解説します。
□一部だけの外壁塗装のリスクとは?
外壁塗装は家の命を守る大切な手段ですが、一部だけの塗装には以下のようなリスクが伴います。
1:トータルコストの増加
初期投資は少なく感じられますが、実際は長期的に見るとトータルコストが高くなることが多いです。
例えば、塗装に必要な足場の設置費用は、全面塗装時とほぼ同額になります。
また、職人の作業時間は部分塗装でも全面塗装と変わらず、そのため人件費も節約にはなりません。
結果として、何度も部分塗装を繰り返すことで、全面塗装を一度行うよりも高額な費用がかかる可能性があります。
2:色や艶のムラ
新しい塗装と古い塗装との間で、色や艶に違いが生じる可能性が高いです。
太陽の紫外線や雨風にさらされることで、塗装は徐々にその色を失います。
そのため、部分的に塗り直した場合、新旧の塗装面で色合いや艶が異なり、家全体の外観が不自然に見えることがあります。
これを防ぐためには、細かい色合わせが必要ですが、完璧に合わせるのは非常に難しい作業です。
3:家全体の劣化防止の不足
外壁塗装の主な目的の1つは、家全体の劣化を防ぐことです。
一部だけの塗装では、塗り替えられていない部分の劣化を見逃すリスクがあります。
例えば、小さなひび割れや剥がれがある場合、それが将来的に大きな問題に発展する可能性があります。
全面塗装を行えば、これらの小さな問題も初期段階で修正できます。
□一部塗装の適切なケースをご紹介!
一方で、特定の状況下では一部塗装が適切な選択肢となることもあります。
1:増改築した家
家を増改築した際には、新旧の壁が混在します。
新しい壁は、すでに適切な塗装が施されている場合が多く、無理に再塗装する必要はありません。
この場合、古い壁部分だけを塗装し、全体の外観を均一に保てます。
また、増改築された新しい部分が5年以上経過している場合は、全面塗装を行うことを検討するのが良いでしょう。
2:給湯器交換後の未塗装部分
給湯器やエアコンの交換を行った際、以前に塗装できなかった部分が露出することがあります。
これらの露出した部分は劣化しやすく、放置すると問題を引き起こす可能性があるため、タッチアップ塗装を行うことが推奨されます。
また、これらの部分は目立たない場所にあることが多いため、色ムラによる美観の損ないは少ないです。
タッチアップ塗装は比較的費用が低く、アフターサービスとして提供されることもあります。
□まとめ
外壁塗装は、家の美観と構造の保護に不可欠な要素です。
一部塗装は特定の状況下で有効な選択肢ですが、トータルコストの増加、色や艶のムラ、家全体の劣化防止の不足など、多くのリスクを伴います。
効率とコストを考慮し、適切な塗装方法を選択することが重要です。
この記事が、外壁塗装を検討している家主の皆さまにとって、有益な情報となれば幸いです。