屋根の耐震工事で耐震性を高める!地震に備えるために必要な対策を解説!

地震のニュースを聞くたび「もし大きな地震が起きたら、自分の家は大丈夫なのか?」と不安に思う方は多いのではないでしょうか。実際、阪神淡路大震災をはじめ、中越地震や東日本大震災、熊本地震では多くの建物が崩壊しました。屋根が1階を押し潰してしまっている映像を見て、屋根の耐震リフォームを考えた方もいるでしょう。そこで、今回は屋根の耐震対策の方法について解説します。

 

1.屋根の耐震対策

屋根の耐震工事は、瓦が使われている屋根を軽量化するという方法がとられます。では、なぜ軽量化すると耐震対策になるのでしょうか?建物は基礎部分や柱、壁が支えて上に屋根が乗っている構造になっています。地震や台風などで建物に強い衝撃が加わった場合屋根の部分、つまり上部が重いと重心が上のほうになります。重心が上になると水平力(建物に対し外部から水平にかかる力)が増大し、左右に揺さぶられるため倒壊の危険性が大きくなるでしょう。屋根を軽量化すれば、水平力を小さくできるため耐震対策になるというわけです。加えて、屋根に使われている重い瓦が落下してくる危険性も高くなります。

 

1-1. 粘土瓦和瓦・洋瓦

屋根の種類は材料により粘土瓦、セメント瓦、スレート瓦、金属系の屋根の4つに分けられます。まずは、古くから使われている、粘土を焼いて作られる瓦です。他の種類より厚みがあり、耐熱性、耐久性が高く50~100年ほどもつとされています。和瓦は日本風の建物と相性が良く、屋根が暑くなりにくいという特性がありますが、非常に重い(約50kg/㎡)ため、地震があると建物への負荷が大きいのがデメリットです。

 

1-2.セメント瓦

セメントと砂で作られた瓦で、衝撃に強い利点があります。耐久年数は30~40年ほどとされ、粘土瓦より軽め(42kg/㎡)ではありますが重く、塗装がはげると割れやすくなる、コケ・カビが生えやすいといったデメリットがあります。

 

1-3.スレート瓦

セメントと繊維材料を混ぜて圧し、上から塗装したスレートで作られる瓦です。繊維材料にはアスベストが使われていましたが、今は別の材料に代わっています。スレート瓦は比較的安価で、重さは粘土瓦の半分ほどで加工しやすいのですが、耐久年数が20年ほどと短く、暴風雨や雪には弱いのがデメリットです。

 

1-4.金属系の屋根

瓦状ではありませんが、ガルバリウム鋼板、ジンカリウム鋼板といった材料で作られた屋根です。ガルバリウム鋼板は非常に軽く(5kg/㎡)、耐火性にも優れ加工しやすいため、屋根の耐震工事の際に和瓦の代わりとして使われることが多い素材です。デメリットは薄く軽いので断熱性や防音性が劣る、耐久年数も最長で30年ほどで、定期的なメンテナンスが必要といった点でしょう。ジンカリウム鋼板はガルバリウム鋼板に天然石を吹き付けたものでより高性能な素材ですが、その分費用も高めになります。

 

1-5.その他の屋根

その他には、ガラス基材にアスファルトを染み込ませ、石粒を吹き付けたアスファルトシングルという北米では主流の屋根材や、防災瓦という和瓦の良さを活かしたまま軽量化した屋根材も出てきました。屋根の耐震工事は、通常和瓦やセメント瓦といった重いものをスレート瓦、ガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板のような軽いものに葺き替える形で行われます。

 

2.屋根を軽量化すれば耐震対策はOK

屋根を軽い素材のものにすれば確かに耐震対策にはなります。ただし、屋根が軽いからといって建物が倒壊しないわけではありません。それは次のような理由によります。

 

2-1.住宅は屋根だけではない

屋根を軽量化すると耐震性はアップしますが、建物は屋根だけではありません。基礎部分や柱や壁(躯体)が建物のメイン部分であり、この部分の耐震対策が取られていなければいくら屋根が軽くても倒壊の危険性は高いままです。逆を言えば、和瓦のような重い屋根であっても、躯体が持つ体力が強力でありバランスが取れている場合は崩壊の危険性は少なくなります。

 

2-2.耐震診断を受ける

倒壊の可能性を下げるためには、建物の状況を調べ、どのような耐震対策をするのが望ましいのかを知る必要があります。そのために「耐震診断」を受けましょう。耐震診断は通常建築士事務所に依頼します。本来は有料ですが、旧耐震基準 (1981年5月31日以前) で建てられた木造住宅の場合は、無料で診断ができる自治体が多くなっています。自分が住んでいる自治体のホームページをチェックしてみましょう。

 

2-3.耐震診断を受けたら

耐震診断を受け、結果的に耐震補強が必要であることがわかったら信頼できる業者を探しましょう。木造住宅の場合「日本木造住宅耐震補強事業者協同組合(木耐協)」に加盟している業者であれば安心して依頼できると言えます。

 

3.まとめ

地震が多い日本においては、耐震補強工事を考える方は多くいます。屋根の耐震対策は、屋根の素材を軽いものに替える作業で、具体的には重い和瓦を軽い金属系の素材をつかった屋根に葺き替えることです。耐震対策は屋根だけではなく、建物の基礎部分や柱といった躯体部分も重要です。まずは耐震診断を受けて現況を知ることから始めましょう。

 

藤沢市の「株式会社しろくま」は耐震対策をはじめ、総合リフォーム、内装・外装工事、水まわり工事など「家に関することすべて」を取り扱っております。お問い合わせ、ご相談を心よりお待ちしております。

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